この記事では、「在宅」と「居宅」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉の差を学んでいきましょう。
「在宅」とは?
在宅(ざいたく)とは、自分の住まいにいる状態をあらわします。
そのため在宅ワークや在宅勤務というと、マイホームで仕事をする働き方をいいます。
よく似たリモートワークがコワーキングスペースや喫茶店、リゾート地など、働く場所を問わないのに対して「在宅勤務」はその人の住まいのみをあらわします。
また「在宅薬剤師」というと、自宅や老人ホームで暮らしている患者さんの自宅を尋ねて、薬の調合や管理をおこなう仕事をさします。
また在宅介護は住み慣れた自宅で、介護認定を受けて福祉サービスを受ける方法をいいます。
おさらいすると、外出せずに自宅にいることが在宅です。
色々な所で用いられています。
「居宅」とは?
居宅(きょたく)とは、住宅のこと。
衣食住のために暮らしている住まいを指します。
居宅は日常生活で使われることは少なく、おもに介護や福祉の分野で用いられています。
例えば居宅介護支援というと住み慣れた自宅で受ける、介護サービスをいいます。
少し長いので略して「居宅」と呼んでいます。
居宅には自宅で介護を受ける訪問介護、自宅から老人ホームに通う通所介護、泊りで老人ホームのサポートを受けるショートステイなどがあります。
どのような居宅があるのか、またどのようなサービスを利用すればいいのかは担当のケアマネージャーと相談して決めていきます。
居宅を受けるには、事前の介護認定が必要となります。
「在宅」と「居宅」の違い
それぞれ「宅」という言葉が付いていて、紛らわしいです。
「在宅」と「居宅」の違いを、分かりやすく解説します。
在宅と居宅の違いは、どのような分野で使われているかです。
在宅は家にいること全般をあらわします。
そのためコロナ禍によって、家で過ごす時間が増えたことを「在宅時間の増加」といいます。
また密を避けるために自宅で仕事をおこなうことを「在宅ワーク」や「在宅勤務」と呼んでいます。
自宅で受ける介護は「在宅介護」です。
一方で「居宅」は、自宅で受けるサービス全般をあらわします。
居宅介護支援のことを示す場合が多く、高齢者の福祉支援を考えたときに用いられています。
また「夏目漱石の旧居宅」のように、文豪や著名人が生活の拠点としていた住まいを居宅ということもあります。
おさらいすると、住まいをあらわすのが在宅と居宅。
テレワークやリモートワークのように、仕事場をあらわすことが多いのが在宅。
訪問介護やショートステイのように、自宅で受ける介護サービスを含むのが居宅です。
まとめ
「在宅」と「居宅」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも自宅、マイホームをあらわします。
在宅は在宅勤務や在宅ワークのように、仕事にまつわる場で使われています。
そして居宅は「居宅介護支援」を短くした言葉です。
それぞれの違いを知って、暮らしに役立ててみてください。