ネジを回す工具として「貫通ドライバー」と「インパクトドライバー」がありますが、このふたつはどこが違うのでしょうか。
今回は、「貫通ドライバー」と「インパクトドライバー」の違いについて解説します。
「貫通ドライバー」とは?
「貫通ドライバー」とは、「中心となる金属部分がグリップを貫通する構造をしているドライバー」です。
ネジを回すための工具「ドライバー」は棒状をした金属の先端部分がねじに対応した形状に加工されています。
プラスやマイナスなどの形をした先端部をネジの頭に刻まれたくぼみにはめ込んで回すようにして使用しますが「貫通ドライバー」というのは「ネジに押し当てる先端部分から柄尻までが一体となっているドライバー」を指します。
ドライバーはおおまかに中心部となる金属部分と手で持って握るグリップ部分のふたつで構成される工具です。
一般的なドライバーが全長の半分程度の金属部分にグリップ部分を接続する構造をしているのに対し「貫通ドライバー」は先端から終端まで長い金属部部分の周りをグリップが取り巻く構造をしています。
断面図を見るとグリップを金属部分が貫通しているようにみえることから「貫通ドライバー」と呼ばれています。
「貫通ドライバー」は金属部分が一体となっているので固着したネジなどを回す際にグリップを叩いて先端部に衝撃を与える使い方が可能です。
サビやゴミで回らない固いネジも「貫通ドライバー」を使えば衝撃を与えてゆるめられます。
「貫通ドライバー」の使い方
・『工事の仕事に貫通ドライバーは欠かせない工具である』
・『貫通ドライバーを使って固着したネジを回す』
・『貫通ドライバーの正しい使い方を知らない人は多い』
・『まっすぐにたたかないと貫通ドライバーが曲がってしまう恐れが有る』
「インパクトドライバー」とは?
「インパクトドライバー」とは、「回転運動だけでなく前後へ動き打撃力を生み出す電動工具」です。
「インパクトドライバー」は電気の力で動く電動ドライバーの一種です。
一般的な電動ドライバーがモーターの力で回転しネジを回すだけなのに対し「インパクトドライバー」は回転運動に加えて軸が前後に動きネジを叩く力を生み出します。
打撃力のある「インパクトドライバー」はネジ穴の開いていない固い壁にネジ止めするときなどに便利ですパワーが有るため作業時間の短縮にもなりますが使用者にも衝撃が加わるため十分な力と高い技術がないと危険を伴います。
「インパクトドライバー」の使い方
・『インパクトドライバーでネジを止める』
・『コンクリート壁にはインパクトドライバーが必要だ』
・『インパクトドライバーを使うととても疲れる』
・『大きな音を出すのがインパクトドライバーの欠点だ』
「貫通ドライバー」と「インパクトドライバー」の違い
「貫通ドライバー」と「インパクトドライバー」の最大の違いは「動力」です。
どちらもネジに対して打撃力を与えるドライバーですが「貫通ドライバー」は人の手で回しハンマーでたたいて打撃力を生み出すのに対し、「インパクトドライバー」は電動工具なので電気の力で動作するという違いで区別されます。
まとめ
「貫通ドライバー」と「インパクトドライバー」は固着したネジや固い壁面での作業に効果を発揮する工具です。
目的は同じでもまったく違う工具なのでそれぞれの特徴を知って区別をつけてください。
