スマホのアプリなどで使われる言葉「アップグレード」と「バージョンアップ」は具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「アップグレード」と「バージョンアップ」の違いについて解説します。
「アップグレード」とは?
「アップグレード」とは、「格式や等級を上げること」を意味する言葉です。
「アップグレード」の使い方
商品やサービスがいくつかのクラスに分かれて提供されているとき「下のクラスから上のクラスに変更すること」を「アップグレード」といいます。
新幹線の座席を普通席からグリーン車に、飛行機の座席をエコノミークラスからビジネスクラスにといったようなより上等なクラスへ変更するときに使う表現が「アップグレード」です。
「アップグレード」という言葉は現在のクラスが下であることを前提にしています。
下から上への上昇が「アップグレード」なので最初から上のクラスを選ぶのは「アップグレード」ではありません。
一度予約した普通車指定席をグリーン車に変更したりスタンダードプランで契約したソフトウェアを料金の高いプロフェッショナルプランに切り替えたりするような行為が「アップグレード」です。
「バージョンアップ」とは?
「バージョンアップ」とは、「機能や性能を刷新すること」を意味する言葉です。
「バージョンアップ」の使い方
機能や性能が向上した新しいものに一斉に切り替えることを刷新といいますが、「バージョンアップ」とは「ソフトウェアや物品を刷新して機能や性能を向上させること」を表します。
一般的に「バージョンアップ」とは本体がそのままで機能や性能のみを向上させる時に使われる言葉です。
ソフトウェアに修正プログラムを追加して不具合を解消したり新機能を追加してより便利にしたりといった行為が「バージョンアップ」に当たります。
主にソフトウェアで使われる言葉ですがハードウェアで使われることもあります。
基本はそのままに新機能を追加して性能を向上させた新しい版を開発する行為がハードウェアにおける「バージョンアップ」です。
「アップグレード」と「バージョンアップ」の違い
「アップグレード」と「バージョンアップ」の違いは「クラスの変更」です。
「アップグレード」は等級や階級などクラスそのものが移動しますが「バージョンアップ」ではクラスを移動せず機能や性能のみが追加指されます。
無料プランの「アップグレード」は有料プランの切り替えを意味しますが、無料プランの「バージョンアップ」は機能や性能が改善され無料のままで利用できるサービスが増えたりUIが改善されたりすることを意味します。
「アップグレード」の例文
・『貯めたマイルを使って飛行機の座席をアップグレードする』
・『便利なソフトウェアだったので追加料金を払ってプレミアムプランにアップグレードした』
「バージョンアップ」の例文
・『アプリがバージョンアップされてデザインが変わった』
・『バージョンアップにより追加された新機能が非常に便利である』
まとめ
「アップグレード」と「バージョンアップ」はとてもよく似た意味ですが同じではありません。
どのような変化を表しているのかそれぞれの言葉の意味を正確に知っておきましょう。