「趣旨」と「主旨」と「要旨」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「趣旨」と「主旨」と「要旨」の違いとは?言葉の違い【3語】

この記事では、「趣旨」「主旨」「要旨」の違いを分かりやすく説明していきます。

「趣旨」とは?

話の中心となる事柄、物事を行うときの根本にある考えや目的を指す言葉です。

使い方としては大学の「本学設立の趣旨」「大会趣旨」「試験問題出題趣旨」などがあります。

「趣旨から外れる」という使い方ではテーマから外れてしまうこと、本題から逸れることを指し、議題のテーマから離れた提案を「趣旨にそぐわない」という使い方もします。

過去の趣旨は変化することはなく、設立趣旨などの根本にかかわる言葉であるため、上書きして現在の趣旨を書き換えることはほとんどありません。

英語ではEffectとなります。


「主旨」とは?

考えや話においてそこが伝えたいのだという、趣旨の主眼点や、物事の中心となる事柄を指し、趣旨とは異なり、目的や根本までは伝える要素がない言葉とされています。

「大会趣旨」などのような創始者が伝える言葉というよりは、大会から参加者や観客が感じたことなどを主旨と指すことがあり、説明文としてあらかじめ作成するものではないところが「趣旨」との違いで、主旨の主眼点を簡潔に伝えたいときは主旨を使います。

趣旨が先にあっての主旨と言えるでしょう。

英語ではPurpose、meaningなどになります。


「要旨」とは

述べられた内容での大事な部分、要点をかいつまんだ内容、表わそうとするもっとも重要な点などを指した言葉で、論文の要旨という言葉では10000字の論文に対して400~800文字程度の要約分を「要旨」と言います。

議事の要旨なども会議では必要とされています。

本文・もととなる考え方なしに要旨はありえない言葉です。

要旨自体はある程度わかりやすさ読みやすさを重視する必要があり、本文をの重要なポイントを上手に抜き出すことが要旨の完成度を左右します。

ビジネスメールの導入分を要旨という言い方もみられ、要約よりは短く、要点よりは長い文章になるのが基本と言えるでしょう。

英語ではAbstractとなります。

この言葉には抽象という意味もあり、特徴を抜き出す点では共通です。

「趣旨」と「主旨」と「要旨」の違い

趣旨は会社設立時の願いや考えなど、物事を行うときの根本にある考えや目的を指す言葉で、物事を行う側が主に発生させる言葉です。

対して主旨は、物事の主眼点、物事の中心、最も伝えたい要素を指す言葉で、趣旨の主旨ということも出来ます。

逆の主旨の趣旨はありえません。

要旨は述べられたものの中の最も大事な部分、要点をかいつまんだ内容という意味で、主旨と近い意味合いなのですが、最も大事な部分重視しており、より伝えたいことがはっきりしたものと言えます。

なお、論文に対して短く読みやすく主題をはっきりさせた要旨を作ることもあります。

文章の量としては要旨のほうが主旨よりも長いケースが大半で、言葉として主旨はそれほど使われておらず、趣旨のほうが使うシーンが多いです。

まとめ

「趣旨」「主旨」「要旨」は非常に大まかに言えば物事の目的となることを指すという言葉ですが、目的を作り出した側が発生させるのが趣旨、主にそれを見た側が受け取って大切などを要素を判断したものが主旨、趣旨を大切な部分を伝えるため要約したものを要旨ということも出来ます。