「資産」と「経費」はいずれも金銭や財産に関係する熟語ですが、意味が異なるため区別して把握しておく必要があります。
この記事では、「資産」と「経費」の違いを分かりやすく説明していきます。
「資産」とは?
「資産」は「しさん」と読む言葉で、「個人や法人が所有する、経済的な価値を持つ有形または無形の財産」を意味します。
漢字の「資」には「財貨」「たから」といった意味があり、「産」には「子を産む」「作り出す」などの意味が含まれています。
「経費」とは?
「けいひ」と読む「経費」は、「平常の一定している費用」「物事をおこなうために必要な費用」を意味する言葉です。
また、「製造原価のうち材料費と労務費を除く全ての費用」という意味もあります。
「経」は「縦」「通りすぎる」「営む」などを表し、「費」は「ついやす」「物の購入などに使う金銭」といった意を示します。
「資産」と「経費」の違い
「資産」と「経費」の違いを分かりやすく解説します。
「資産」は「個人もしくは法人が所有する、経済的な価値を持つ有形や無形の財産」を意味し、金銭や土地、建物などに対して使われます。
会計分野では、企業が持つ「現金」や「預金」、「土地」や「建物」などを含む全ての財産のことを指し、現時点で保有しているものの他に「有価証券」や「売掛金」など、将来その企業に収益をもたらす見込みがあり、かつ金額によって評価されるものも含まれます。
一方、「経費」は「平常における一定している費用」や「物事を実施するために必要な費用」を意味します。
会計分野では「製造原価の中で材料費と労務費を除く全ての費用」という意味や、「企業などが事業活動をおこなって、利益を得るために要した費用」という意味で使用されています。
なお、会計分野においては、取得金額が10万円以上の備品などは「固定資産」として計上し、10万円未満のもの或いは使用可能期間が1年未満のものは「経費」として計上することがルールとなっています。
まとめ
「資産」は「個人や法人が所有する、経済的な価値がある有形または無形の財産」を示し、「経費」は「平常の一定している費用」「物事をおこなうために必要な費用」「製造原価のうち材料費と労務費を除く全ての費用」を示します。
ぜひ両者を使い分ける参考にしてください。