「羅刹」と「修羅」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「羅刹」と「修羅」の違いとは?言葉の違い【3語】

「羅刹」「修羅」はいずれも「羅」という漢字が使われた言葉ですが、どのような意味の違いがあるのでしょうか。

この記事では、「羅刹」「修羅」の違いを分かりやすく説明していきます。

「羅刹」とは?

「羅刹」「らせつ」と読む言葉で、「インド神話において人を食べるといわれる悪鬼のこと」を意味し、「のちに仏教に取り入れられて守護神となった」といわれています。

「羅刹」という呼び名は、サンスクリット語の「ラークシャサ」、パーリ語の「ラッカサ」の音写が由来になっています。


「修羅」とは?

「しゅら」と読む「修羅」は、「インド神話の悪神である阿修羅の略」を意味するほか、仏教において「六道のひとつである修羅道の略称」という意味も持っています。

また、「長く続く闘いや激しい怒りなどの例え」として使用されることもあります。


「羅刹」と「修羅」の違い

「羅刹」「修羅」「インド神話」「仏教」に関連する言葉である点は共通していますが、次のような違いがあります。

「羅刹」「インド神話に登場する、人の血肉を食らう悪鬼」を意味し、のちに仏教において「仏法の守護神」として取り入れられるようになりました。

仏教ではこの世の全てを守護する十二の神「十二天」の一つに含まれ、「羅刹天」と呼ばれています。

なお、「羅刹」には男女があり、女性の「羅刹」のことを「羅刹女」と呼びます。

一方、「修羅」「インド神話に登場する阿修羅の略」を意味します。

「阿修羅」「インド鬼神の一種」で、仏教では仏法守護の神「帝釈天」に敵対する存在とされています。

また、「修羅」はあらゆる衆生が生前の業によって生死を繰り返す迷いの世界「六道」に含まれる「修羅道」の略称として使われることもあります。

加えて、「長い闘いや憤怒などの例え」として用いられる場合もあります。

まとめ

「羅刹」「インド神話における悪鬼」のことで、「仏教では守護神のひとつ」として取り入れられています。

「修羅」「インド神話の悪神である阿修羅の略」「仏教における修羅道の略称」「果てのない闘いや激しい怒りなどの例え」を示します。

ぜひ言葉の意味の違いを知る参考にしてください。