「墓」と「仏壇」は双方共に先祖の供養に関係する言葉ですが、意味が異なるため区別して認識しておくことが必要です。
この記事では、「墓」と「仏壇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「墓」とは?
「墓」は「はか」と読む言葉で、「遺体や遺骨を埋葬する場所」を意味します。
そのほか、「上記の場所に記念のために造られた建造物」という意味も持っています。
通常は、墓地や霊園などに墓石を建てて埋葬する形態になっています。
「仏壇」とは?
「ぶつだん」と読む「仏壇」は、「仏陀の略称」「ほとけ」を表す「仏」と、「他の場所より一段高くした台や設備」を示す「壇」が組み合わさった熟語で、「仏像や位牌を安置する家庭用の祭壇」という意味があります。
「墓」と「仏壇」の違い
「墓」と「仏壇」の違いを分かりやすく解説します。
「墓」は「遺体または遺骨を埋葬する場所」を意味し、霊園や墓地などの野外に設けられているのが特徴です。
「墓」という形式で故人を埋葬するのは、「人の死を自然の営みの一部として捉え、骨を土にかえすことで故人の安らかな眠りにつながる願いが込められているから」とされています。
また、「墓」を建てる際に先祖の魂を招き入れる「開眼供養」がおこなわれることから、「墓」には「先祖の魂」が祀られているともいわれています。
なお、「墓」に参って供養することを「お墓参り」と呼び、墓石の掃除をしたり、花やお供え物を供えたりします。
一方、「仏壇」は「仏像や位牌を安置する家庭向けの祭壇」を意味し、「寺のミニチュア版」のような役割があります。
釈迦や如来、菩薩といった本尊と、先祖の戒名が記されている位牌を安置し、輪菊や小菊といった花や果物などを供えるのが一般的とされています。
「仏壇」は家の中に設置できることから、故人がより身近に感じられるといわれています。
まとめ
「墓」は「遺体や遺骨を埋葬する場所」を示し、「仏壇」は「仏像や位牌を安置する家庭用の祭壇」を示します。
両者の特徴や設置場所の違いについても覚えておきましょう。
ぜひ冠婚葬祭に関する言葉の違いを知る参考にしてください。