「精製水」と「水道水」はいずれも「水」という漢字が使われた言葉ですが、意味が異なるため区別して認識する必要があります。
この記事では、「精製水」と「水道水」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精製水」とは?
「精製水」は「せいせいすい」と読む言葉で、「濾過や蒸留といった方法を使って水道水から不純物などを除去し、純度を高めた水」を意味します。
「精製」には「原料や粗製品などに手を加え、混じり気がなく良質なものに作り上げること」「不純物を除去して高い純度のものにすること」といった意味があり、「水」には「酸素と水素の化合物で、雨や川、海などを成す液体」という意味が含まれています。
「水道水」とは?
「すいどうすい」と読む「水道水」は、「上水道を使って供給される水」を意味する言葉です。
「水道」は「河川や湖などの水を引いて飲料水や消化用水等にするための施設」「上水道もしくは下水道」などを表し、「水」は「水素と酸素の化合物」「雨や海、川などを成す液体」といった意を示します。
「精製水」と「水道水」の違い
「精製水」の「水道水」の違いを分かりやすく解説します。
「精製水」は「濾過や蒸留などの手法によって水道水からミネラルや不純物を除去した水」を意味し、純度が高い水として知られています。
無色透明かつ無味無臭なのが特徴的で、医療用や美容用、工業用といった用途で使用されています。
医療分野では薬の製造や医療機器などの洗浄、コンタクトレンズの洗浄剤や保存液等に「精製水」が使われています。
美容分野では化粧水をはじめとしたスキンケア用品などに使用され、工業分野では電子機器や精密機器の洗浄、塗料の希釈等に用いられています。
一方、「水道水」は「上水道を使って供給される水」を意味し、国が定める水質基準をクリアした「飲用できる水」のことを指します。
水道局や地域によって違いはありますが、「水道水」には塩素やミネラル成分であるアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムといった成分が含まれています。
なお、塩素は浄水場で洗浄や消毒をおこなう関係で「水道水」に必ず含まれる成分になり、水道水1リットルあたり0. 1mg以上の塩素が保持されるよう定められています。
まとめ
「精製水」は「濾過や蒸留などの方法で水道水から不純物などを除去し、純度を高めた水」を示し、「水道水」は「上水道を使用して供給される水」を示します。
双方の意味や特徴について理解し、混同しないよう注意しましょう。
ぜひ言葉の違いを知る参考にしてください。