この記事では、「天然」と「ポンコツ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「天然」とは?
「天然」【てんねん】は「手が加えられていない自然のままの状態」「本来の姿」という意味です。
漢字の「天」は生まれつき、自然を意味し、「然」は「状態」という意味を持っており、これらを組み合わせた「天然」は自然であること、意図して作ったものではなく本来の姿であることを現しています。
対義語は、手を加えることを意味する「人工」「人造」です。
また、「天然」は俗語的に「本人は意図していないのに言動が周囲とかみ合わず、その様子がこっけいに見えること」という意味で使われることが多くなっています。
これは「天然ボケ」を略した言い回しで、わざとしているわけではないのに言動がこっけいで、周囲の笑いを誘う様子を意味します。
良く言えば「狙っていないのに笑いがとれる」、悪く言えば「空気が読めない」状況です。
そのような言動が特徴的な人を「不思議ちゃん」「天然キャラ」と呼ぶこともあります。
「ポンコツ」とは?
「ポンコツ」とは「機械や車などが壊れかかっている状態」あるいは「機械や車などが壊れかかって性能が低いさま」を意味します。
また、これらの意味が転じて「性能が低く役に立たないこと」を表す時に用いられます。
「ポンコツ」という言葉は、「ポン」「コツ」と物を叩く音に由来しています。
古くなって乗れなくなった車を解体する時にハンマーなどで叩いて壊すことから、壊れかかった車を「ポンコツ」と表現するようになりました。
現在ではあらゆるものに対し、ドジでミスが多い、いざという時に役に立たない様子を「ポンコツ」と揶揄することが多くなっています。
「天然」と「ポンコツ」の違い
「天然」と「ポンコツ」の違いを分かりやすく解説します。
ドジでマイペースな人を指す場合に、ネガティブなニュアンスを伴って「天然」「ポンコツ」という表現が使われることがあります。
「天然」は「天然ボケ」を略した俗語で、本人が意図していないのに言動が周囲とずれていてこっけいに見えるさまを意味します。
そもそも「天然」とは手を加えていない本来の姿という意味があり、良く言えば純粋、悪く言えばありのままで洗練されていない状態といえます。
一方、「ポンコツ」は壊れかかった車に由来する言葉で、性能が発揮できないために役に立たないさまを表しており、「天然」とは意味が異なります。
「天然」の例文
・『この服は天然素材100%で作られている』
・『彼は生まれつき天然パーマなので、髪にウェーブがかかっている』
・『彼女は天然キャラといわれているが、実は彼女の言動は全て計算である』
「ポンコツ」の例文
・『この車はポンコツだけど長年乗ってきたので愛着がある』
・『肝心な時にミスを連発して、ポンコツとののしられる』
まとめ
「天然」は手を加えていない本来の姿、「ポンコツ」は壊れかかった車や機械を意味します。
人に対して使う場合は「マイペース」「空気が読めない」などのネガティブなニュアンスが生じます。