この記事では、「歪む」と「いがむ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「歪む」とは?
物体がねじれたり、曲がったりして本来の形でなくなることを表す言葉です。
「歪む」という言葉には、心や言動が正しくなくなるという意味はないと考えられます。
「いがむ」とは?
物体がねじれたり、曲がったりして本来の形でなくなることを表す言葉です。
しかし、「いがむ」には、心や言動が正しくなくなるという意味もあります。
「いがむ」は、物理的な歪みと心理的な歪みの両方を含むことが可能です。
例えば、「是まで人の物をいがみ候へば、どうで地獄へまかり申すべく候」〈浄・朝顔話〉のように使用します。
「歪む」と「いがむ」の違い
「歪む」と「いがむ」の違いを、分かりやすく解説します。
「歪む(いがむ)」は、「歪む(ゆがむ)」の訛(なまり)とされる言葉です。
つまり、本来は「歪む(ゆがむ)」と同じ意味で使われるべき言葉ですが、方言や口語で変化した言葉です。
しかし、現代では、「歪む(いがむ)」には、「歪む(ゆがむ)」よりも強い感情や態度が含まれるというニュアンスがあります。
「歪む」の例文
・『彼は苦痛に顔が歪む』
・『熱でガラスが歪むさまが見えた』
「いがむ」の例文
・『彼女は今回の失態について、いがむことなく謝罪した』
・『彼はいつもいがんだ態度で人に接するが、それは良くないことだ』
まとめ
「歪む」と「いがむ」は、どちらも「ねじれたり、曲がったりして本来の形でなくなること」や「心や言動が正しくなくなること」を表す動詞ですが、使い方には違いがあります。
「歪む」は、「ゆがむ」とも「ひずむ」とも読めますが、一般的には「ゆがむ」の方がよく使われます。
「いがむ」は、「歪む」の音変化で、古語では「盗む」という意味もありましたが、現代ではあまり使われません。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。