この記事では、「単に」と「もっぱら」の違いを分かりやすく説明していきます。
「単に」とは?
副詞として使われ、その事柄だけに限られるさまを表します。
他に何も意味を含まないことや、他の方法や考え方はないことを示します。
たとえば、「単に好奇心から聞いたのです」「単に時間がなかっただけです」というように使われます。
また、「単に」は「単なる」と連体形で使うこともでき、その場合は「ただの」と同じ意味になります。
たとえば、「単なる偶然だった」「単なる噂に過ぎない」というように使われます。
「単に」は、事実や理由を素直に述べるときや、簡単に言い換えるときに使われることが多く、あまり感情的な色彩はありません。
「もっぱら」とは?
副詞として使われ、他のものや事柄が関係なく、ひとつだけであることを表します。
そのことだけに専念することや、そのことだけが評判や噂になっていることを示します。
たとえば、「彼はもっぱら研究に没頭している」「彼女はもっぱらの話題になっている」というように使われます。
また、「もっぱら」は法律などで「主に」「主として」という意味で使われることもあります。
判断基準において、100%ではないものの、それに近い状態であり、大部分を占めるというニュアンスです。
たとえば、「もっぱらの責任は被告にある」というように使われます。
「もっぱら」は、限定的な意味で使われますが、専門的で重要な感じがあります。
「単に」と「もっぱら」の違い
「単に」と「もっぱら」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらもひとつのことだけを表す言葉ですが、「単に」は事実や理由を素直に述べるときや、簡単に言い換えるときに使われることが多く、「もっぱら」はそのことだけに専念することや、そのことだけが評判や噂になっていることを示すときや、法律などで「主に」「主として」という意味で使われることが多いと考えられます。
「単に」の例文
・『彼は単に好奇心からその本を読んだ』
・『これは単に私の意見です』
「もっぱら」の例文
・『この店はもっぱら地元の人に人気だ』
・『彼女はもっぱら編み物に夢中だ』
まとめ
「単に」と「もっぱら」は、ひとつのことだけに限定するという意味では似ていますが、単純さや重要さの度合いに違いがあります。
使う場面や文脈によって使い分ける必要があります。