この記事では、「益々」と「一段と」の違いを分かりやすく説明していきます。
「益々」とは?
程度や数量が前よりも一層大きくなるさまを表す言葉です。
漢字の「益」には「役に立つこと」「利益」「もうけ」というプラスな意味があります。
そのため、「益々」は、より良い状態になることや、より発展していくことを表すときに使用されます。
また、「益々」は、文によってはより悪くなるというマイナスな意味で使うこともあります。
「一段と」とは?
程度がいちだんと進むさまを表す言葉です。
段階的な変化に区切りをつけて、その段階がレベルアップしたというニュアンスがあります。
そのため、「一段と」は、大きな変化や目に見える変化を表すときに使われます。
「益々」と「一段と」の違い
「益々」と「一段と」の違いを、分かりやすく解説します。
「益々」と「一段と」は、どちらも「程度が前よりも高くなるさま」を表す言葉ですが、使い方やニュアンスには違いがあります。
「益々」は、「益す」という動詞を重ねた言葉で、「利益や繁栄など、増えることが良いとされるもの」に対して使われます。
その一方で、「一段と」は、「段階的な変化に区切りをつけて、その段階がレベルアップした」というニュアンスがあります。
良いことにも悪いことにも使えますが、「一層」という言葉と組み合わせて「より一層」という形で使われることが多いと考えられます。
「益々」の例文
・『貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます』
・『このドラマは観ればみるほど、益々面白くなっていく』
「一段と」の例文
・『彼女は年を重ねて、一段と綺麗になった』
・『今日は一段と寒くなったね』
まとめ
「益々」と「一段と」は、どちらも「前よりも一層」という意味の副詞ですが、使い分けがあります。
「益々」は、状況が良くなることや発展することを表すときに使います。
その一方で、「一段と」は、程度がはっきりと差があることや格別なことを表すときに使います。
それぞれの言葉を正しく使い分けるように注意しましょう。