「慰める」と「労る」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「慰める」と「労る」の違いとは?違い

この記事では、「慰める」「労る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「慰める」とは?

「心を和らげ楽しませる」や、「苦しみや悲しみを軽減させ、相手の心を穏やかにする」という意味です。

相手の気持ちに寄り添って、言葉や行動で鼓舞することや、気分を変えることが、「慰める」の行為です。

例えば、失恋した友人を慰めるときは、「大丈夫だよ、もっといい人がいるよ」と言ったり、映画やショッピングに誘ったりすることが可能です。

また、亡くなった人の遺族を慰めるときは、「ご冥福をお祈りします」と言ったり、お悔やみの品を贈ったりします。

「慰める」は、主に精神的なものに対して用いられます。


「労る」とは?

「優しく大事に扱う」や、「苦労や頑張りを慰める」という意味です。

相手の状況や立場に配慮して、声をかけたり、世話をしたりすることが「労る」の行為です。

例えば、病気や怪我した人を労るときは、「大変だったね、ゆっくり休んでね」と言ったり、食事や薬を用意したりします。

また、仕事や勉強で疲れた人を労るときは、「お疲れさま、よく頑張ったね」と言ったり、マッサージやお茶を差し入れたりすることが可能です。

「労る」は、主に肉体的なものに対して用いられます。


「慰める」と「労る」の違い

「慰める」「労る」の違いを、分かりやすく解説します。

「慰める」「労る」は、どちらも弱い立場にある人に対して親切にする行為ですが、違いがあります。

「慰める」は、心の苦しみや悲しみを和らげることを意味します。

相手の気持ちに寄り添って、励ましや支えを与えます。

その一方で、「労る」は、身体の苦しみや疲れを軽減することを意味します。

相手の体調や状況に気を配って、世話や手当てをします。

「慰める」の例文

・『父は死んだペットのことで泣いている息子を慰めた』
・『彼女は失恋した友人を慰めるために、一緒にショッピングに行った』

「労る」の例文

・『彼は年老いた両親を労る』
・『母は疲れて帰ってきた娘を労り、お風呂と食事を用意した』

まとめ

「慰める」「労る」は、共に相手を大切に思い、相手の心情に寄り添うときに使われます。

しかし、心の悩みには「慰める」、肉体の苦しみには「労る」を使用する傾向があります。

また、「慰める」は、相手の気持ちを変えることを目的としていますが、「労る」は、相手の状態を改善することを目的としています。

このように、「慰める」「労る」は、似ているようで微妙に違う言葉なので、使い分けに注意しましょう。

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