この記事では、「見通し」と「予見(よけん)」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見通し」とは?
「見通し」とは、「最初から最後まで同じ所を見続ける」さまや「将来的な予測を立てる」様子などを示す言葉です。
「先々の予想を立てる」または「将来の展望」などというニュアンスで用いられており、「目に見えない内側のことについて見抜く」などという意味で使用されることもある文言です。
「予見」とは?
「予見」とは、「ことが起こる前に先を見通して考える」さまや「状況や状態などを前もって知る」様子などを示す言葉です。
「予め気持ちの準備をしておく」あるいは「起こる可能性があることについて想定しておく」などというニュアンスで用いられている語句で、「予知(よち)」ないし「目算(もくさん)」などという語句と同様の意味をもっている表現として使われています。
「見通し」と「予見」の違い
「見通し」と「予見」は、どちらも「自分の目で見分ける」などという意味をもつ「見」という共通した語を伴っている言葉です。
「この先の見通し」および「この先の予見」などというほぼ同様の使い方ができる双方の言葉ですが、「見通し」の方が「予見」よりもややカジュアルな印象を与える表現ですので、ビジネスシーンなどでは少々硬めの表現である「予見」を使う方が得策と言えるでしょう。
「見通し」の例文
・『近年におけるたばこ産業の今後の見通しは大変暗いと言わざるを得ないですね』
・『この先にある見通しの悪い交差点ではいつも事故が多発しているので注意してください』
「予見」の例文
・『将来を予見してしっかり準備しておくのがリーダーの役目のひとつです』
・『未来を予見したとしても世の中からいつ戦争がなくなるのかは分かりません』
まとめ
「見通し」と「予見」は、いずれも「見」という同じ語を伴う似たような語句といえます。
使用する際にはそれぞれの語句がもっている微妙なニュアンスの違いに注意をしながら場面や状況などに応じて上手に使い分けるようにしましょう。