「人材育成」と「人材開発」は双方ともビジネス分野で目にする言葉ですが、細かな意味合いが異なるため注意が必要です。
この記事では、「人材育成」と「人材開発」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人材育成」とは?
「人材育成」は「じんざいいくせい」と読む言葉で、「人を育成して成長を促すこと」を示します。
ビジネス分野では、「企業が望む方向に社員を育て、成長させること」という意味合いで使用されており、主に新入社員や管理職などに限定されて実施される傾向があります。
「人材開発」とは?
「じんざいかいはつ」と読む「人材開発」は、英語で「人的資源の開発」を示す“Human Resource Development”が由来となった言葉です。
国内では、主にビジネスシーンにおいて「従業員などの人材を経営的な資源として捉え、それぞれが持つ特性や能力を発掘することで組織全体の力を高めていく」という意味合いで使用されています。
「人材育成」と「人材開発」の違い
「人材育成」と「人材開発」の違いを分かりやすく解説します。
「人材育成」は「企業が望む方向に従業員を育成し成長させること」を意味し、「社会人としての基礎的なスキル」や「業務に必要な知識や能力」を身につけることに重点が置かれている傾向があります。
また、「人材育成」は新入社員や管理職など特定の階層や役職に分けておこなわれることが多く、実施される時期も入社時や昇格時などに限定されることが多いとされています。
一方、「人材開発」は「従業員の能力・スキルを最大化すること」を意味し、「従業員が持つ特性やスキルを発掘することで個人の能力を高めると共に、組織全体の力をより強くしていく」ことを目的に実施されます。
「人材開発」は従業員全員を対象とし、実施時期は不定期で必要に応じていつでもおこなわれる傾向にあります。
まとめ
「人材育成」は「従業員を育成し成長させること」を示し、「人材開発」は「従業員の能力・スキルを最大化すること」を示します。
両者の目的や対象者に違いがあることも併せて覚えておきましょう。
ぜひ言葉やビジネス用語の知識を増やす参考にしてください。