あまり知られてはいませんが、日本の音楽のジャンルには抒情歌、あるいは叙情歌と呼ばれるものがあります。
例えば、「遠くへ行きたい」とか「雪の降る町を」のような「叙情的」と言えるような歌のことです。
それでは、この「叙情的」とはどういう意味でしょうか。
また、「叙事的」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「叙情的」と「叙事的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「叙情的」とは?
「叙情的」とは、「じょじょうてき」と読み、一般的には、感情を中心にしているということを意味する言葉です。
「叙事的」とは?
「叙事的」とは、「じょじてき」と読み、一般的には、事実、つまり見えているものや聞こえているものを中心にしているという意味の言葉です。
「叙情的」と「叙事的」の違い
「叙情的」と「叙事的」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、何かの作品がどういうものをベースに作られているかということを表すという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、ここまでの説明の通りで、全く正反対の言葉、対義語として認識されているものです。
つまり、「叙情的」でベースになるのは「感情」であり、「叙事的」でベースになるのは「事実」です。
したがって、基本的にはそこから生まれたものも違うということになります。
しかし、一つの作品の中にこの2つを兼ね備えたものも存在することは確かです。
「叙情的」の例文
・『ショパンの曲は叙情的な作品が多いでしょう』
・『叙情的な作品はその人の思いが溢れているのが特徴です』
「叙事的」の例文
・『歴史小説には、叙事的なものが多いでしょう』
・『叙事的な作品は事実そのものの面白さがベースになっています』
まとめ
この記事では、「叙情的」と「叙事的」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。