「感じ取る」と「感じる」はよく似た意味の言葉ですが、どのように使い分けられているのでしょうかこの記事では、「感じ取る」と「感じる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「感じ取る」とは?
「感じ取る」とは、「対象物から感覚をそれとなく受け取ること」を意味する言葉です。
人の様子を見てなんとなく察したり場の雰囲気からそれとなく気づいたりなど、言葉や態度にはっきり現れていない事柄を感覚的にそれとなく受け取る行為を指します。
対象が放つ雰囲気から積極的に感覚を受け取る能動的な行為を表す言葉ですが、外部情報から受け取った感覚は個人的なものであり必ずしも正しいとは限りません。
暗い雰囲気から悲しいことがあったのだろうと「感じ取る」ことはできますが、本当に悲しいかどうかは確かめてみるまでわからず間違っている場合もあります。
「感じる」とは?
「感じる」とは、「知覚による感覚や感情を覚えること」を意味する言葉です。
見たものや触れたものをきっかけに感覚を覚えたり感情が発露したりなど感覚的な動きが生じることを意味します。
一般的には直接的な刺激に対して用いられる表現ですが、刺激を通じて発生した二次的な感情に対しても使います。
「感じ取る」と「感じる」の違い
「感じ取る」と「感じる」の違いを、分かりやすく解説します。
「感じ取る」と「感じる」の違いは「能動的か受動的か」です。
「感じ取る」は自ら積極的に感覚を得ている能望的な表現なのに対し「感じる」は刺激によって感覚が発生するさまを指す受動的な表現です。
物事に関わって感覚を受け取り「感じる」ことを「感じ取る」といいます。
「感じ取る」の例文
・『不穏な空気を感じ取る』
・『配慮の気持ちを感じ取る』
「感じる」の例文
・『痛みを感じるので神経は切れていないようだ』
・『11月になると長袖を着ていても肌寒さを感じる』
まとめ
「感じ取る」と「感じる」は能動性の違いで区別します。
意味は似ていてもニュアンスが大きく異なるので正しく使い分けましょう。