この記事では、「鬼の目にも涙」と「鬼に金棒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鬼の目にも涙」とは?
「鬼の目にも涙」は「おにのめにもなみだ」と読みます。
意味は、「どんなに冷酷・無慈悲な人間であっても、同情や憐れみを感じることもあるというたとえ」です。
普段は人に対して酷い仕打ちをしている人でも、心の中に優しい一面を持ち合わせていることを表します。
「鬼の目にも涙」の言葉の使い方
「鬼の目にも涙」は、ことわざとして使われ、江戸時代の年貢の取り立ての厳しさに由来する言葉とされています。
当時、年貢の取り立ては、領主の代わりに代官が行っていました。
代官には圧倒的な権力があり、人々から鬼の様に恐れられていたのです。
しかし、それほど厳しく冷酷な代官も、時には貧しい農民に憐れみを感じて取り立てを緩めることもありました。
その様子から、「恐ろしい鬼でも目に涙を浮かべることがある」と言われ、「冷酷・無慈悲な人でも時に同情や憐れみを感じることのたとえ」として使われる様になりました。
「鬼に金棒」とは?
「鬼に金棒」は「おににかなぼう」と読みます。
意味は、「ただでさえ強いものに、より一層強みが加わること」です。
何もしなくても強い力や権力を持っている人が、更にその力を増す要素を手に入れることを表します。
「鬼に金棒」の言葉の使い方
「鬼に金棒」は、ことわざとして使われます。
「鬼」は強い妖怪で、手に鉄でできた突起のある大きな棒を持っています。
ただでさえ人間よりも遥かに強い鬼が、大きな鉄の棒を持てば、更に力が増して恐るべき存在になることから、「ただでさえ強い人が、より一層強くなる要素を手に入れることのたとえ」として使われる様になりました。
武器や道具などの形あるものから、権力や名誉など、形のないものにも使われます。
「鬼の目にも涙」と「鬼に金棒」の違い
「鬼の目にも涙」は「冷酷・無慈悲な人でも時に同情や憐れみを感じることのたとえ」です。
「鬼に金棒」は「ただでさえ強い人が、より一層強くなる要素を手に入れることのたとえ」です。
まとめ
今回は「鬼の目にも涙」と「鬼に金棒」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。