この記事では、「ダンジョン」と「迷宮」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ダンジョン」とは?
「ダンジョン」とはお城などの地下に作られた牢屋、迷宮などの空間を指す言葉です。
一般には、ゲームや小説などに出てくる地下迷路を指して使われています。
「ダンジョン」は英語で“dungeon”と表記し、それ自体は「地下牢」を意味します。
そもそも “dungeon”は中世ヨーロッパのお城の天守塔を指しており、その地下は外部から断絶された空間になっていました。
“dungeon”は窓のない地下に造られ、牢屋や納骨堂に使われていた経緯もあり、ダンジョンは暗くて不気味な空間という印象を残しています。
ゲームの中のダンジョンはお城の地下牢というよりは、お宝やモンスターがひそんでいる洞窟や迷路のようなシチュエーションになっていることが一般的です。
地上より危険であったりレアなお宝が隠されていたりして、奥や地下に進むほど危険度やゲームの難易度が高くなるといった傾向がみられます。
「迷宮」とは?
「迷宮(めいきゅう)」とは、出口が簡単には分からない構造になっている建築物や風景のことです。
または、難解すぎる事件や問題や事件の例えに使われます。
「迷宮」は古くから世界各地で造られており、通路は交差のない1本道であり、一度入るとどこにいるのか分からない複雑な構造になっているのが特徴です。
さまざまな目的で建築されており、人を閉じ込めるため、防衛、魔よけのために造られるものなどがありました。
また、一度入り込むと出口が見つかるまで時間を要することから、事件や問題が複雑すぎて答えが解決できないことを「迷宮入りする」と例えることもあります。
「ダンジョン」と「迷宮」の違い
「ダンジョン」と「迷宮」の違いを、分かりやすく解説します。
「ダンジョン」は、英語では「お城の地下牢」を指しますが、ゲームに出てくる地下迷路という意味で使われることが一般的になっています。
「迷宮」は一度入ると容易に出られない構造になっている建築物のことで、難解すぎる事件・問題の例えにも使われます。
ゲームに出てくる「ダンジョン」も「迷宮」も構造が複雑で迷路のようになっているところが共通しており、大阪や東京にある広大な地下街は「迷宮」「ダンジョン」のようだと比喩されることもあります。
ただし「ダンジョン」は地下にある暗くて閉鎖的な空間で、「迷宮」は地上にも地下にも建築されるところが異なっています。
「ダンジョン」の例文
・『このRPGは、ダンジョンの奥にいる強敵が難関だ』
・『フランスの古城のあるダンジョンは、中世の雰囲気が色濃く残っている』
「迷宮」の例文
・『この施設の中は通路がたくさんあって、まるで迷宮のようだ』
・『10年間迷宮入りしていた事件に、捜査の新たな動きがみられる』
まとめ
「ダンジョン」はお城にある地下牢やゲームに出てくる地下迷路のこと、「迷宮」は一度入ると容易に出られない構造の建築物のことです。
同じようなニュアンスで使われることが多いのですが、本来の意味には大きな違いもあります。