この記事では、「行き掛けの駄賃」と「朝駆けの駄賃」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行き掛けの駄賃」とは?
「行き掛けの駄賃」とは、馬子(馬をひいて人や荷物を運ぶ職業の人)が問屋に荷物を取りに行く途中、他の荷物を運び余分に得る駄賃を意味します。
この意味が転じて、何か事のついでに他のことを行うことを「行き掛けの駄賃」と言います。
本来の目的を達成する過程で得ることのできた利益が「行き掛けの駄賃」なのです。
言い換えれば、「一石二鳥」や「海老で鯛を釣る」、「便乗」などになります。
「朝駆けの駄賃」とは?
「朝駆けの駄賃」とは、朝早く走らせる馬は元気が良いため、少しくらいの荷物はなんとも思わないことを意味します。
この意味が転じて、たやすいことの例えとして「朝駆けの駄賃」を用います。
また、午前中は仕事がはかどるといった意味でも用います。
言い換えれば、「朝飯前」や「おちゃのこさいさい」、「河童の屁」などになります。
「行き掛けの駄賃」と「朝駆けの駄賃」の違い
「行き掛けの駄賃」と「朝駆けの駄賃」の違いを、分かりやすく解説します。
「行き掛けの駄賃」と「朝駆けの駄賃」のどちらも、「馬」を用いた言葉です。
ただし、その内容は大きく異なります。
「行き掛けの駄賃」は何か事のついでに他のことを行うことを意味します。
一方、「朝駆けの駄賃」は、たやすいこと、午前中は仕事がはかどることを意味します。
このように、異なった意味で用いられる言葉になります。
「行き掛けの駄賃」の例文
・『実家に立ち寄ったら、行き掛けの駄賃でたくさんの食材をもらった』
・『出張でいったにもかかわらず、美味しいものを堪能することができ行き掛けの駄賃のようでした』
「朝駆けの駄賃」の例文
・『その気になれば、試験に合格することなど朝駆けの駄賃です』
・『帰国子女の私にとって、この程度の英文は朝駆けの駄賃です』
まとめ
「行き掛けの駄賃」と「朝駆けの駄賃」は、同じ「馬」を用いた言葉でも、元の意味から異なる2つの言葉になります。