機器類が水に対して保護されていることを表す言葉として「防滴」と「防水」があります。
この2つはどちらの方が優秀なのでしょうか。
今回は、「防滴」と「防水」の違いを解説します。
「防滴」とは?
「防滴」とは、「水滴がかかっても平気なくらいの耐水性」を意味する言葉です。
「防滴」の使い方
精密機器はとても水に弱く繊細なものだとほんのわずかな水滴でも故障してしまいます。
メーカーはとして隙間をふさいだり水に強い部品を使ったりなどの対策により水から機器を保護します。
「防滴」は水滴程度のわずかな水がかかっても平気なくらいの保護性能を指す言葉です。
本体をわざと水に濡らすのではなく使用中に水滴がかかるくらい、例えば手を洗った時の水跳ねであれば問題なく使えるくらいの水に対する保護性能を有しています。
「防水」とは?
「防水」とは、「全体が水に浸かっても平気なくらいの耐水性」を意味する言葉です。
「防水」の使い方
機器全体がびっしょりと濡れるくらいに水にさらされても機能や動作に影響がない程度の耐水性を表します。
一般的には水中でも使える、つまり水没しても内部に水が侵入せず故障しないくらい優れた耐水性に対して用いられる表現です。
「防滴」と「防水」の違い
「防滴」と「防水」の違いは「耐水性能」です。
飛び跳ねた水滴を防ぐぐらいの耐水性を「防滴」といい、完全に水に浸かっても動作するくらいの耐水性を「防水」といいます。
機器類の耐水性能はIEC(国際電気基準会議)とJIS(日本産業規格)いう2つの規格で規定されており「IP」という等級で示されますが「防滴」と「防水」に具体的な基準はありません。
一般的には8段階に分類されるIPの耐水性能のうちレベル1と2を「防滴」レベル5から8までを「防水」と表現していますが、具体的な基準はないため各メーカーの判断によって呼び方が決まります。
まとめ
「防滴」と「防水」は耐水性の違いによって区別されますが具体的な違いはなくメーカーごとに性能はまちまちです。
具体的な耐水性能を知りたいなら標準規格であるIP表示を参考にしてください。