この記事では、「兆候」と「傾向」の違いを分かりやすく説明していきます。
「兆候」とは?
「兆候」は「ちょうこう」と読みます。
意味は、「これから先にある出来事が起こることを感じさせるある現象のこと」です。
将来的にあることが起きる前ぶれとなったり、ある方向にいくと思わせる事柄を表します。
その時は、それが前触れと分からなくても、後から調べて関連付けることもあります。
「兆候」の言葉の使い方
「兆候」は名詞として「兆候があった・なかった」「兆候が見られる」などと使われます。
「兆」は「きざし」「まえぶれ」という意味、「候」は「そうろう」とも読み「ものごとの表面に現れる様子」という意味、「兆候」で「ものごとの前ぶれとして、表に現れる現象」になります。
基本的に、いつもとは違い、何らかの異常を感じさせるものに使われる言葉です。
「傾向」とは?
「傾向」は「けいこう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとの大多数が特定の方向にかたむくこと、またはかたむきそうであること」という意味です。
2つ目は「思想的にある特定の方向にかたよること」という意味です。
3つ目は「心理学用語で、一定の刺激に対して決まった反応を示す性質」という意味です。
「傾向」の言葉の使い方
「傾向」は名詞として「傾向がある・ない」「傾向が見られる」などと使われます。
「傾」は「かたむ(く)」とも読み「ななめになる」から転じて「一定の方向へかたよる」という意味、「向」は「む(く)」とも読み「ある方向を目指す」という意味、「傾向」で「一定の方向を目指してかたよること」になります。
「兆候」と「傾向」の違い
「兆候」は「ものごとの前ぶれとして、表に現れる現象」です。
「傾向」は「一定の方向を目指してかたよること」です。
「兆候」の例文
「兆候」の例文は以下の通りです。
・『大地震が起きる兆候がある』
・『景気回復の兆候が見られる』
「傾向」の例文
「傾向」の例文は以下の通りです。
・『彼女は新しいもの好きな傾向がある』
・『シニア世代は保守的な傾向がある』
まとめ
今回は「兆候」と「傾向」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。