地中海沿岸と熱帯アジアを代表するバジル、その違いとは?
この記事では、「スイートバジル」と「ホーリーバジル」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スイートバジル」とは?
シソ科メボウキ属の植物です。
イタリア料理に使われているイメージが強いですが、その実熱帯アジアが原産地、それ故に寒さに弱いのが特徴と言っていいでしょう。
そんなバジルの仲間150種類の中でも「スイートバジル」は種の代表であり、私達の食生活に密接しています。
特にマルセイユやニースといった南フランスからイタリア半島での多くの料理に香辛料として使われています。
葉に甘みがある事がスイートたる由縁。
その香り豊かさから「ハーブの王様」に例えられるほどです。
「ホーリーバジル」とは?
「スイートバジル」が地中海料理を彩るバジルだとすれば、エスニック料理を彩るのが本種だと言っていいでしょう。
和名は「カミメボウキ」であり、タイ料理のガパオライスに刻まれて使用されていますが、“ガパオ”は「カミメボウキ」の品種名でもあります。
また世界三大伝統医学の“アーユルヴェーダ”における医療用植物としての側面を持っています。
様々な薬の原材料として古来より多くの人々を癒してきたのはまさに“ホーリー”なバジルだと言えるでしょう。
「スイートバジル」と「ホーリーバジル」の違い
「スイートバジル」と「ホーリーバジル」の違いを、分かりやすく解説します。
前者は世界で最も普及しているバジルの品種であり、その代表格だと言っていいでしょう。
南フランス・プロヴァンス料理やイタリアでは北部・南部問わずに使用されています。
また市場に出回るバジルの多くが同種の交雑配や品種改良によるものです。
「ホーリーバジル」はアジアで使用され、熱帯アジア発祥と言われるバジルの色影を強く残していると言えるでしょう。
また医療用植物としての側面やヒンドゥー教のヴィシュヌ神崇拝行事で大きな役割を務めている事から単なる植物ではない事が伺いしれると言えます。
まとめ
「スイートバジル」はハーブの王様と呼ばれるほどの芳香な香りと名通りの甘さを葉に持っています。
プロヴァンス料理やイタリア料理などで多く使われており、地中海沿岸の人々には古来より欠かせない香辛料であったと言えるでしょう。
「ホーリーバジル」はタイ料理で多く使われますが、古来より医療用、宗教儀式に使われており、熱帯アジア地域の人々にとっては名前通りに「聖なる・バジル」だと言っていいはずです。