この記事では、「フランス人形」と「ビスクドール」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「フランス人形」とは?
14世紀に登場し、女性の間で人気を博したのが「フランス人形」【フランスにんぎょう】です。
19世紀にフランスで登場したその姿は透明感と純粋さを感じる顔に、華やかなロココ調のドレスを着た幼女形の姿が魅力的な人形になります。
当時流行っていた最新の服装を人々に伝えるために作られた、いわばマネキンのような役割を果たす人形でした。
1915年に入ると寝室を飾るために作られるようになり、海を渡り、米国にまで人気が広まります。
この言葉の語源は「パンドラの箱」で、好奇心を刺激する当時のパリ・モードはお洒落好きな女性を惹きつけて離しませんでした。
「ビスクドール」とは?
19世紀に女性の心を虜にした西洋人形の一種である「ビスクドール」は、ドイツやフランスで作られていました。
子どもの遊び相手として購入されたり、大人の間では棚や椅子に飾って鑑賞するために選ばれた人形です。
言葉の由来は二度焼きといったフランス語からきていて、陶器で作られている焼き重ねした顔に、瞳は透き通るように美しいガラス製でできています。
フランスではフレンチドールという澄ました顔に、唇を閉じて微笑むアルカイックスマイルの人形が人気でした。
「フランス人形」と「ビスクドール」の違い
「フランス人形」と「ビスクドール」の違いを、分かりやすく解説します。
小型なものから等身大の大きなサイズが揃う「フランス人形」には木を中心に土と泥などで作られています。
最先端の服を着せて富裕層に購買意欲を刺激するものでした。
ガラス製の眼にエナメル色を採用し、肌は彩色に塗られているのが一般的です。
もう一方の「ビスクドール」が登場したのは18世紀で、子どもがよく作られていました。
化粧を施したり、髪には大胆なパーマをかけて、お洒落なデザインのドレスを着させられている人形が一般的です。
当初の瞳は手描きで、半年経ってからグラスアイというガラス製の瞳がはめられるようになります。
そんな「ビスクドール」は、貴族の貴婦人の観賞用として選ばれ、1つはアンティークドールとリブロダクトドールの2種類が揃う人形です。
まとめ
現在でも人々を魅了する人形を2つご紹介しましたが、使う目的や眼、登場した年代といったものに違いがあります。
専門サイトやフランス人形を扱う業者などで比較してみるのもいいでしょう。