この記事では、「かたがた」と「方々」の違いを分かりやすく説明していきます。
「かたがた」とは?
「かたがた」には名詞、代名詞、副詞、接続詞、接尾語としての用法があり、それぞれ以下の意味を含みます。
名詞としては以下の意味を表します。
・『人々の敬称』
・『色々な場所や方角』
・『色々の方面の事柄』
・『あれこれ』
など。
代名詞としては、尊敬の意味を込めた二人称の人代名詞として用いられ、対象が複数のときをはじめ、単数のときにも用いられます。
・『あなたがた』や『みなさん』
・『あなた』
副詞としては以下の意味を表します。
・『色々なことをする様』や『あれこれ』、『様々』
・『様々な場所へ向かう様』や『あちこち』
・『様々なことを考えあわせる様』や『いずれにせよ』、『どっちみち』
接続詞としては、2つ以上の事柄や状態が並存していることを指し、以下の意味を表します。
・『一方で』や『さらに』
接尾語としては以下の意味を表します。
・『○○のついでに』や『○○がてら』、『○○を兼ねて』
・『そのことがあれやこれやとあって』
ちなみに、漢字で表記する場合、名詞、代名詞、副詞のときは「方々」と書き、接続詞、接尾語のときは「旁々」や一文字で「旁」と書くので注意しましょう。
「かたがた」の使い方
「かたがた」は名詞、代名詞、副詞、接続詞、接尾語として使われています。
「方々(かたがた)」とは?
「方々」は先述した「かたがた」を漢字で表記したものであり、「かたがた」の名詞、代名詞、副詞として用法と同じ意味を表します。
「方々」の使い方
「方々」は名詞、代名詞、副詞として使われています。
「かたがた」と「方々」の違い
「かたがた」は「方々」、もしくは「旁々」を平仮名表記にした言葉です。
一般的に名詞、代名詞、副詞として用いる場合は「方々」と漢字で表記され、接続詞、接尾語(=旁々)として用いる場合は「かたがた」と平仮名で表記されるケースが多いようです。
「かたがた」の例文
・『ご挨拶かたがた、お礼の品を持って参りました』
「方々」の例文
・『本日は多くの方々にお越しいただき、心より御礼申し上げます』
まとめ
一般的に、名詞、代名詞、副詞として用いる場合は漢字の「方々」、接続詞、接尾語(=旁々)として用いる場合は平仮名で「かたがた」と使い分けがされているということでした。