「清書」と「正書」はどちらも「せいしょ」と読みます。
2つの言葉はそれぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「清書」と「正書」の違いを解説します。
「清書」とは?
「清書」とは、「きれいに書いて仕上げること」を意味する言葉です。
「清書」の使い方
下書きやラフスケッチなど準備のために体裁を整えずに書いたものを人に見せられるようきれいに書き直す作業を指します。
基本的には雑多に書かれた絵や文字をきれいにする作業を表す言葉で内容については変えることなくそのままですが、絵や文章を完成品として新たに書き直す作業を「清書」と表現することもあります。
試行錯誤し内容がまとまってから行う仕上げの作業です。
「正書」とは?
「正書」とは、「楷書体」のことです。
「正書」の使い方
文字の書き方の一つで一画ずつを続けて書かずに一つずつ離して書くのが特徴の「楷書体」を意味する言葉です。
いわゆるくずし字ではない字体で漢字の構成が一つずつわかりやすく書かれているため文字を書く時のお手本に広く用いられます。
くずし字のように書いたときの癖がなく誰が書いても基本的に同じような文字になります。
現在の日本では標準的に使われている書体であり印刷された活字や書類に記入するときの文字はすべて楷書体です。
文字本来の形がはっきりとわかる正しい状態であることから「正書」といいます。
「清書」と「正書」の違い
文字や絵を読みやすいようきれいに書き直す作業が「清書」、読みやすさが特長の楷書体が「正書」という違いで区別されます。
「清書」の例文
・『書類を清書する』
・『アイデアはまとまったので後は清書すれば完成だ』
・『清書した用紙を紛失した』
・『清書しないと読めたものではない』
「正書」の例文
・『正書で書く』
・『正書なら古文書でも読める』
・『習字のお手本には正書を使う』
・『一画ずつ丁寧に書くのが正書のコツだ』
まとめ
「清書」と「正書」は読みは同じでも意味が違う同音異義語です。
それぞれの意味を正しく理解して使い分けましょう。