この記事では、「怖れる」と「恐れる」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「怖れる」とは?
今まさに自分の身に危険を感じたとき、危ないとその場から逃げたくなるほど怖がることを「怖れる」【おそれる】といいます。
状況としては、銃を持った人が自分を追いかけて壁の隅にまで追いやり、引き金を引くといったかなり切羽詰った状態を表すわけです。
このように、災害で家が流されるのではないか、お金が奪われてしまいそうといった怖い気持ちになるとき使われています。
「恐れる」とは?
良くないと思う危険を感じて危惧するとき「恐れる」【おそれる】わけです。
例えば、ニュース番組で隣町に強盗が家に押し入り、こちらに向かって逃走していると知ったとき、自分の家が狙われるのではないかと酷く心配して恐れる恐怖を表します。
それほどの強い恐怖心に襲われる人が感じるものであり、これから起こるかもしれない恐怖に恐れ戦くのです。
「怖れる」と「恐れる」の違い
「怖れる」と「恐れる」の違いを、分かりやすく解説します。
身に危険が迫るのではないかと思うとき、人が恐怖に戦く様子を表すのが「怖れる」です。
現実的に危険な目に遭いそうと思う人は鳥肌が立つほど怖いと感じて「どうしよう」と酷く動揺してしまいます。
もう一方の「恐れる」は危険を感じるほど良くないと思う状況に陥る恐怖心に酷く包まれてしまう状況を指すのです。
「怖れる」の例文
・『土石流が家の裏にまで流れてきて怖れるあまり、自分だけ逃げ出した』
・『隣人問題で警察へ通報したが、報復を怖れて海外へ引っ越した』
「恐れる」の例文
・『自分の思うままに人を殺める暴君に恐れる家臣たちを見て同情する』
・『獣も素手で倒す男が目の前に現れたが、恐れる気持ちを抑えた』
まとめ
どちらも同じ読み方する言葉ですが、今まさに恐怖が現実のものになるといったときに使うか、相手からの支配や危険な目に遭うかもしれないといった恐怖心に苛まれるという状況で使うといった違いがあると覚えておくといいでしょう。