長く生きることによって、それまでに行ってきたことによるスキルや知識などを拡充することに関して「年を重ねる」という表現を使うことがあります。
それでは、この「年を重ねる」とはどういう意味でしょうか。
また、「歳を重ねる」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「年を重ねる」と「歳を重ねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「年を重ねる」とは?
「年を重ねる」とは、年齢が前よりも高くなることによって以前とは違う状態になるということを表した言葉です。
この時の「重ねる」とは、木材の年輪のように、今までの経験の上に新しい経験を重ねてゆくということを意味しています。
「歳を重ねる」とは?
「歳を重ねる」とは、歳を経てゆくにしたがって、以前とは違った人間になってゆくということを表した言葉です。
したがって、単に歳を取るという状況だけを示したものではなく、それによって変わってゆくという変化を伴ったものとして認識されている言葉であると言うことができます。
「年を重ねる」と「歳を重ねる」の違い
「年を重ねる」と「歳を重ねる」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、年齢がある程度以上高くなってゆくことによって、変わっていくということを示す言葉であることは同じで、意味としてもほぼ同じように捉えられている言葉ですが、若干のニュアンスと使用されるシチュエーションが違います。
まず、シチュエーションの違いですが、これは「歳」が常用漢字として登録されていないことによって、公式の文書の中では使用できないというものです。
そして、ニュアンスの違いに関しては、これは「年」と「歳」の違いと言ってもよいものであり、英語の「year」と「age」の違いです。
すなわち、1年365日という時間を経たというニュアンスを持つのが「年を重ねる」であり、人間としての歳を取ったというのが「歳を重ねる」ということになります。
まとめ
この記事では、「年を重ねる」と「歳を重ねる」の違いを、解説してきました。
この2つに関しては、前述のように意味的にはほぼ同じと言ってもよいのですが、それぞれの文字が持つ印象というのは重要です。
すなわち、画数も多く、漢字としての古さも感じる「歳」のほうが、威厳があると言うこともできます。