「受け止める」と「受け入れる」はかなり似通った意味がある言葉ですが、使い方は違います。
この記事では、「受け止める」と「受け入れる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「受け止める」とは?
「受け止める」は「受ける」と「止める」の二つの言葉からできています。
「ボールを受け止める」のように物理的なものを手に受けることを意味する他に、「彼女の気持ちを受け止める」のように気持ち、考え、意見などを理解するという時にも使う言葉です。
「真摯に受け止める」という表現がありますが、これは自分のことと理解、もしくは自覚するという意味です。
「受け入れる」とは?
「受け入れる」は「外国からのお客様を受け入れる」「保護猫を受け入れる」など、人や動物を招き入れる時に使う他に、「相手の要求を受け入れる」「その方針は受け入れられない」など、他人の言い分や意見を認める時に使う表現です。
「受け止める」と「受け入れる」の違い
「受け止める」と「受け入れる」の違いを、分かりやすく解説します。
「受け止める」と「受け入れる」の違いは、「受け止める」が理解するという意味があるのに対し、「受け入れる」は許容もしくは認証するという意味があることです。
例えば「社員の意見を受け止める」では、社員の意見を理解することです。
「勤務条件が悪い」との意見があれば、そういう問題があるのかと理解することです。
また「社員の意見を受け入れる」では、社員からの「勤務条件の改善」などの案を認める、つまり認証することになります。
「受け止める」の例文
・『君の気持ちを受け止める準備ができていない』
・『上司は私の申し出をきちんと受け止めてくれた』
「受け入れる」の例文
・『君の条件を全て受け入れるにはまた時間がかかる』
・『そんな無理な要求は受け入れるべきではない』
まとめ
「受け止める」と「受け入れる」は同じようなニュアンスを持つ言葉です。
しかし「受け止める」が理解するという意味があるのに対し、「受け入れる」は承認するという意味を持ちます。
この二つの表現を混同せずに、きちんと使い分けてください。