舌で感じるあまり好ましくない味わいとして「渋味」と「苦味」があります。
この2つは具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「渋味」と「苦味」の違いを解説します。
「渋味」とは?
「渋味」とは、「舌が痺れるように感じる味わい」を指す言葉です。
「渋味」の使い方
甘味や辛味など味にはいくつもの種類が存在します。
数ある味の種類のうち粘膜が収縮し顔をしかめたくなるような刺激的で痺れる感じがする味が「渋味」です。
味には舌にある味蕾で感じるものと刺激として感じるものに大別されます。
「渋味」は甘味や酸味など味覚として感じる味ではなく舌や頬の粘膜に刺激として感じられる味の一種です。
お茶やコーヒー、渋柿などで感じる独特な味わいで適量ならコクや奥深さを生み出しますが多すぎると舌が痺れて嫌な感じになってしまいます。
「苦味」とは?
「苦味」とは、「舌で感じる焦げたような味わい」を指す言葉です。
「苦味」の使い方
焦げて黒くなったものを口にすると焦げくささと同時に嫌な味わいが口の中に広がります。
焦げたものを口にした時に感じる独特な味わいが「苦味」です。
一般的には不快な味わいとして認識されていますが少量であれば料理に奥深さを与える隠し味として機能します。
「渋味」と「苦味」の違い
「渋味」と「苦味」はどちらもあまり好ましくない似たような味わいですが味を感じる仕組みがまったく異なります。
「渋味」が粘膜に対する刺激として知覚される味なのに対し、「苦味」味覚として舌で知覚される味です。
感じ方は似ていますが「渋味」はタンニンなどの成分がタンパク質を変質させることで発生する刺激、「苦味」はカフェインやカテキンなどの成分を味蕾で感じ取る時に発生する味という違いがあります。
まとめ
「渋味」と「苦味」はよく似た味ですが性質は全く異なります。
口にしたくない嫌な味と思われがちですが適量で使えばコクや深みが生まれます。
適切な対処の仕方も異なるのでそれぞれの味を正しく理解しましょう。