この記事では、「プラスチック」と「樹脂」の違いを分かりやすく説明していきます。
「プラスチック」とは?
「プラスチック」とは、「人工的な樹脂」を意味する言葉であり、「合成樹脂」とも呼ばれています。
原油が主原料なので、正確には樹脂ではありませんが、見た目や性質が酷似していることから樹脂の名が付けられました。
そして、「合成樹脂」は大きく「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」の二種に分けられます。
「熱可塑性樹脂」は「熱を加えることで、軟らかく合成樹脂」のことを指し、一度冷えても再加熱することで軟らかくなるのが特徴です。
「プラスチック」の約9割がこの「熱可塑性樹脂」であり、ペットボトルやレジ袋、食品容器などに用いられている「ポリエチレン」や「ポリスチレン」、「ポリエチレンテレフタレート」がこれに該当します。
ちなみに、“plastic(プラスチック)”には「可塑性物質」や「可塑物」などの意味を含める言葉です。
そして、もう1つの「熱硬化性樹脂」は「熱を加えると軟らかくなるが、一度冷えると再加熱しても軟らかくならない合成樹脂」のことを指します。
自動車の部品や鍋蓋の取っ手などに用いられている「フェノール樹脂」がこれに該当します。
「樹脂(じゅし)」とは?
「樹脂」には2つの意味が含まれています。
1つは「植物の体から分泌される天然物質の総称」、「天然の植物に生じたヤニ状の天然物質」を表し、元々はこちらの意味を指す言葉でした。
そして、もう1つは「天然樹脂と酷似した見た目や性質を持つ人工物質」という意味を表します。
天然物質の方の樹脂は「天然樹脂」、人工物質の方の樹脂は「合成樹脂」として使い分けがされています。
「プラスチック」と「樹脂」の違い
「樹脂」は主に「天然樹脂」=「植物の体に含まれる天然物質」と「合成樹脂」=「天然樹脂と似た見た目や性質を持つ人工樹脂」という意味を含める言葉です。
対して、「プラスチック」は「合成樹脂」とも呼ばれ、「人工的な樹脂」を意味する言葉でした。
したがって、「樹脂」が含める意味の中に「プラスチック」の意味が包括されていると言えます。
まとめ
「プラスチック」は「合成樹脂」=「人工樹脂」のことであり、「人工樹脂」と「天然樹脂」の2つの意味を含める「樹脂」の中に「プラスチック」の意味も含まれていると解釈できます。