「善処」と「対処」はどちらも物事に対する対応を表す言葉です。
具体的にどのような意味を持つ言葉で違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、「善処」と「対処」の違いを解説します。
「善処」とは?
「善処」とは、「物事に対してうまく対応すること」を意味する言葉です。
「善処」の使い方
物事の解決がうまくいくように考えて対応するさまを表します。
状況や事情に応じて適切に判断するという最善な対応の意味で使われることが多く、結果ではなく対応の仕方や方針を示す言葉です。
結果としてうまくいかなくてもただ物事を処理して片付けるだけではなくよかれと思い前向きな取り組みが行われていれば「善処」です。
「対処」とは?
「対処」とは、「物事に対して適切な処置をとること」を意味する言葉です。
「対処」の使い方
物事に対しいい加減に対応するのではなくしっかりと向き合い適切な処置をとるさまを指します。
取り組む姿勢や心構えに対して用いられる表現であり必ずしも結果を保証するものではありません。
その時点における適切な処置なので最善の対応ができるとは限らず、選択肢の中で最も良いものを選んで対応することが「対処」の表す意味合いです。
「善処」と「対処」の違い
「善処」と「対処」は「目標」です。
「善処」が良い結果を目指して対応するさまを表すのに対し、「対処」は適切な処置をとることを表すという違いがあります。
「善処」にはより良い結果や状況が目標として存在しますが「対処」は最適な選択肢なのでリスクが低い選択肢や無難な選択肢が選ばれることもあります。
「善処」の例文
・『前向きに善処します』
・『善処したが力及ばず失敗してしまった』
「対処」の例文
・『不審者に対し速やかに対処する』
・『早く対処しないと状況は悪化する一方だ』
まとめ
「善処」と「対処」はよく似ているものの決定的な意味の違いがある言葉です。
何を目標にして対応するのかに注目して使い分けてください。