この記事では、「カゲロウ」と「ウスバカゲロウ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「カゲロウ」とは?
「カゲロウ」とはカゲロウ目に分類される昆虫の総称です。
「カゲロウ」最大の特徴は成虫となってからの寿命が4時間から5時間、長くても1日程度と極端に短い点にあります。
和名である「カゲロウ」は空気がもやもやとゆらめく現象を指す「陽炎(かげろう)」に由来しているとされており、成虫が飛行する様子や成虫の寿命の儚さに因んでいると諸説挙げられています。
また、学名である“Ephemeroptera”の意味を辿ると「その日1日」という意味であり、「カゲロウ」の短い寿命に因んでいるようです。
ドイツ語名の“Eintagsfliegen”も「一日飛虫」という意味であり、やはり「カゲロウ」の寿命の儚さから名付けられています。
ちなみに、幼虫の時期も合わせると「カゲロウ」の一生は2年から3年くらいと考えられています。
「ウスバカゲロウ」とは?
「ウスバカゲロウ」とはアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科に分類される昆虫の総称やそのうちの一種である「ウスバカゲロウ」のことです。
漢字では「薄翅蜉蝣」や「薄羽蜉蝣」、「蚊蜻蛉」と表記され、「ウスバカゲロウ」の他に「極楽トンボ」や「神様トンボ」など地方によって様々な呼び方をされています。
また、「ウスバカゲロウ」は「アリジゴク」の成虫として有名です。
幼虫である「アリジゴク」の状態で2年から3年を土中で過ごし、蛹となって1カ月後に成虫となって地上へ飛び出します。
成虫としての寿命は1カ月以上であり、「アリジゴク」の期間も合わせると「ウスバカゲロウ」の一生は3年から4年くらいになります。
「カゲロウ」と「ウスバカゲロウ」の違い
「カゲロウ」はカゲロウ目に分類され、成虫になった後の寿命が極端に短い点が特徴の昆虫たちです。
一方、「ウスバカゲロウ」はアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科に分類される昆虫たち、もしくはそのうちの一種である「ウスバカゲロウ」のことであり、一部は「アリジゴク」の成虫として知られています。
同じく「カゲロウ」の名を称していますが、実はカゲロウ目とアミメカゲロウ目は縁遠の種に当たるのです。
まとめ
・「カゲロウ」とはカゲロウ目に分類される昆虫の総称です。
・「ウスバカゲロウ」とはアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科に分類される昆虫の総称やそのうちの一種である「ウスバカゲロウ」のことです。
・カゲロウ目とアミメカゲロウ目は縁遠の種であり、それぞれ生態が異なります。