「割烹」と「料亭」と「懐石」の違いとは?分かりやすく解釈

「割烹」と「料亭」と「懐石」の違いとは?言葉の違い【3語】

私たちの伝統的な料理と言えば「日本料理」があります。

「日本料理」と言えば、「割烹」「料亭」「懐石」です。

でも、皆さんはこれらの料理スタイルのことをご存知でしょうか?

そこでこの記事では「割烹」「料亭」「懐石」の違いを分かりやすく説明していきます。

「割烹」とは?

「かっぽう」という読み方をする「割烹」は、「和風の食べ物を調理や料理」のことを指しています。

「割烹」を構成する「割」という文字には「下ごしらえ」という意味合いがあり、「烹」「加熱して調理する」という意味があることから、「和風の食べ物の料理」という解釈になってきました。


「割烹」の例文

「割烹」の例文を見ていきましょう。

・『江戸時代に高級料理店のことを割烹って呼ばれていたこと知っていましたか?』
・『あそこの割烹屋さんの板前さんの腕がいいって評判だよ』


「料亭」とは?

「料亭」「りょうてい」と読みます。

意味としては、「個室の座敷において日本料理を提供する高級の飲食店」ということを言っています。

「料亭」の例文

「料亭」の例文は次の通りです。

・『ここの料亭の食事は素晴らしい味なのですが、食器も高級で見ているだけでも惚れ惚れするんだよね』
・『取引先との接待はあそこの料亭に限るね。他のお店は考えられないよ』

「懐石」とは

「かいせき」と読む「懐石」は、「茶の湯でお茶を楽しむ前に出される簡単な料理」という意味を持っています。

本来は、「茶の湯の世界でお客をもてなすための料理として生まれてきた経緯がありました。

千利休が始めたと言われており、本来はお茶を飲む前に食べる料理のことだったのです。

「懐石」の例文

では、ここで「懐石」の例文を見てみましょう。

・『懐石料理の基本には一汁三菜なんだ』
・『明日、海外からお客さまがお見えになるのだけども、懐石料理でおもてなしをする予定です』

「割烹」と「料亭」と「懐石」の違い

ここで「割烹」「料亭」「懐石」の違いを見ていきましょう。

「割烹」はカウンタースタイルで日本料理を楽しむことができるようになっています。

そのために1つのフロアに調理場と食事をする所が一緒になっていることが特徴です。

「料亭」は個室の座敷が設けられていて、そこに日本料理が提供される高級料理店と言ってもいいでしょう。

また、「割烹」と異なり「料亭」は調理場と食事する場所が完全に分かれていますので、食事の場所は完全に個室になっていることが多くなっています。

旬の食材が使われ素材が持つ味を活かしながら、心配りをしながらおもてなしをすることがモットーとなっているのです。

「懐石」は前述の通り、一汁三菜が基本で、ご飯と汁ものが食事の最初に提供されることが特徴です。

まとめ

ここまで「割烹」「料亭」「懐石」の違いを説明してきました。

私たちが日ごろ慣れ親しんでいる和風の食事であっても、中々経験する機会が少ないことでしょう。