この記事では、「トラス」と「ラチス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「トラス」とは?
構造物に用いられる骨組みを意味する言葉です。
部材をピン接合して三角形を作り、それらを組み合わせることによって構成される構造体だと言えます。
荷重は節点に作用し、部材にかかる負担を減らすことが可能です。
「トラス」は、三角形の頂点に荷重が集中するため、部材の総量を減らし、コストや重量を抑えられます。
「ラチス」とは?
鉄骨造の建物で使用される補強材を意味する言葉です。
柱や梁などの間にジグザグ状に渡され、長いスパンを支柱なしで支えられる構造材だと言えます。
「ラチス」は、斜め方向に配置された部材によって軸力の伝達を実施し、構造の安定性を高める役割を果たします。
「トラス」と「ラチス」の違い
「トラス」と「ラチス」の違いを、分かりやすく解説します。
「トラス」と「ラチス」は、どちらも建築や構造工学の分野で使用される言葉ですが、それぞれ異なる特徴を持ちます。
「トラス」は、三角形の構成を基本とし、節点をピンとした構造のものを表現する際に使用する言葉です。
大スパンの建物用途で採用されることが多いと言えます。
梁の自重によるたわみ及び曲げモーメントが加算されることを防ぎ、必要断面を小さく保つことができるためだとされます。
その一方で、「ラチス」は、鉄骨構造で柱や梁などの間にジグザグ状に渡された補強材を表現する際に使用する言葉です。
上下弦材に挟まれた斜め方向に配置される部材で、軸力の伝達に役立ちます。
このように、「トラス」と「ラチス」は、それぞれ異なる役割を持ちながらも、建物の構造的安定性を高めるために重要な機能を果たします。
まとめ
「トラス」と「ラチス」は、それぞれ異なる構造や用途を持つ言葉であり、建築や工学の分野で特定の構造を指すために使用されます。
どちらもその構造がもたらす利点を活かし、さまざまな建造物や製品の設計に役立てられています。
正しく使い分けられるように注意しましょう。