この記事では、「勿体ない」と「恐れ多い」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「勿体ない」とは?
相手のご厚意が恐縮するほど自分にとって身に余るとき「勿体ない」【もったいない】といいます。
仕事に行き詰まり、不安を抱え込んだ社員に上司が優しい声をかけてくれたことに対して「勿体ないお言葉に感謝致します」と尊重の意を込めて感謝するのです。
また、周囲が仕事を高く評価してくれたとき、嬉しさと謙遜な気持ちを伝えるためにも使われています。
「恐れ多い」とは?
目上の人が自分のために意見してくれたり、行動するところに謙遜の念を伝える言葉が「恐れ多い」【おそれおおい】です。
例えば、部長に対して話を聞いてもらいたいと思ったり、取引先に提案してもらったとき控えめな態度で相手に礼を伝えます。
形容詞として使われているこの言葉は、大役を任されたとき「恐れ多いです」と思う気持ちを丁寧な言葉として伝えるために使うわけです。
「勿体ない」と「恐れ多い」の違い
ここでは「勿体ない」と「恐れ多い」の違いを、分かりやすく解説します。
自分の立場では相手の言葉や評価には値しないと感じる人が、謙虚な気持ちを表すとき「勿体ない」といいます。
出席させてもらえるか目上の人に聞くとき使う言葉です。
もう一方の「恐れ多い」は、立場が上の人に面会するのも失礼に与ると思う目下の者が感じるときに使います。
それほど我が身にとって恐縮するほどの言葉をかけられたとき感謝と敬意を持った気持ちを伝えるわけです。
「勿体ない」の例文
・『社長の言葉は平社員で実績がない自分には勿体ない』
・『努力なしに私立高校へ息子を行かせるのはお金が勿体ない』
「恐れ多い」の例文
・『恐れ多いですが、提案に対して率直な意見をお聞かせください』
・『社長直々に案件へ参加してもらうのは恐れ多いことです』
まとめ
どちらも相手のご厚意に対して謙遜しつつ感謝の意を伝えるときに使う言葉です。
どのような場面で、どういった人に使うか見て、使い分けてみましょう。