この記事では、「順繰り」と「順次」の違いを分かりやすく説明していきます。
「順繰り」とは?
順番が決まっているものや、自然に決まるものに対して使われます。
例えば、「入社した順で順繰りに昇進する」という場合は、入社した年月日が順番の基準になります。
「順繰りに席を詰める」という場合は、空いた席に近い人が移動するというのが自然な順番になります。
また、「順繰り」は、順番に従って物事を実施することに重点が置かれます。
例えば、「順繰りに昇進する」という場合は、昇進すること自体が目的ではなく、順番に従って昇進することが重要だということになります。
「順次」とは?
順番が決められているものや、決める必要があるものに対して使われます。
例えば、「順次発送する」という場合は、注文や入荷の順番が発送の基準になります。
「順次報告する」という場合は、報告の優先順位やスケジュールが決められているということになります。
また、「順次」は、順番通りにすることに重点が置かれます。
例えば、「順次発送する」という場合は、発送すること自体が目的であり、順番通りに発送することが重要だということになります。
「順繰り」と「順次」の違い
「順繰り」と「順次」の違いを、分かりやすく解説します。
「順繰り」と「順次」は、どちらも「次から次へと順番に物事を実施する」という意味を持つ言葉ですが、細かなニュアンスに違いがあります。
「順繰り」は、「順繰りに」という形で使われることが多く、決められた順番や順序に従って物事を進めることを表します。
その一方で、「順次」は、「順次に」という形で使われることが多く、次々に順番通りに物事を実施することを表します。
「順繰り」の例文
・『町内会の掃除当番は、あの家から順繰りにまわっていく決まりだ』
・『この会社では、入社した順で順繰りに昇給していくとされている』
「順次」の例文
・『商品は順次発送いたしますので到着まで今しばらくお待ちください』
・『本プロジェクトのスケジュールが決定しましたので、順次進行いたします』
まとめ
「順繰り」と「順次」は、どちらも「順番に物事を実施する」という意味で使われる言葉ですが、細かなニュアンスに違いがあります。
「順繰り」は、「次から次へと順を追っていくこと」という意味で、順番が決まっている場合に使います。
その一方で、「順次」は、「次々に順番通りにすること」という意味で、順番が決まっていなくても、目の前にある仕事などを淡々とこなしていく場合に使います。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。