貴方が食べているのは本当にホタテ貝?
この記事では、「イタヤ貝」と「ホタテ貝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「イタヤ貝」とは?
山陰の伝承曲である貝殻節に歌われるのが「イタヤ貝」です。
「ホタテ貝」に似た外見ですが知名度は遥かに及びません。
しかし西日本では古くから食用として使われてきた二枚貝でもあります。
「イタヤ貝」は「ホタテ貝」の代替食材として有名。
現在ではECサイトで「イタヤ貝柱」と明記されたものもありますが、“ベビーホタテ”などの名称で販売されている事も多く見られます。
食味が良いのは間違いないため養殖も試みられていますが、未だに実用レベルには到達していません。
近縁種の「アメリカイタヤ貝」が中国山東省の蓬莱区を中心に養殖され、日本に輸入されており市場に出回る貝の品種が明記されていない貝柱はほぼ同種だと言っていいでしょう。
温暖な海域を好むのが特徴でもあります。
「ホタテ貝」とは?
言わずと知れた食用二枚貝の代表的存在だと言っていいでしょう。
その食べ応えのある貝柱はフライに使われ食べ応え満点です。
その実は回転寿司などでの“ホタテ”は偽装食材の代表格であり、その正体は「イタヤ貝」になります。
特に「アメリカイタヤ貝」は中国の山東省蓬?区での養殖されたものが多いと言えるでしょう。
かつて江戸時代には「ホタテ貝」の貝柱を中国に輸出。
貴重な財源となったもの現在では皮肉な事に逆の状況です。
「ホタテ貝」自体が寒冷水域を好むため、北海道と青森で大半が養殖されています。
「イタヤ貝」と「ホタテ貝」の違い
「イタヤ貝」と「ホタテ貝」の違いを、分かりやすく解説します。
外見で判別可能であり、放射線状の貝筋が太く少ないのが「イタヤ貝」で細かく細いのが「ホタテ貝」になります。
また「イタヤ貝」は小さく10cmそこそこで片面が褐色と表裏の色が違うのが特徴だと言っていいでしょう。
また生息域が違うためほとんど本州の砂地で「ホタテ貝」を見る事はないため、まず9割以上が「イタヤ貝」になります。
そしてそれが「アメリカイタヤ貝」か「イタヤ貝」になるかだけの違いだと言っていいでしょう。
「ホタテ貝」は寒冷水域を好み、北海道と青森で養殖が盛んですが、「イタヤ貝」の養殖はまだ流通ルートに乗れるほど上手くいっていません。
「アメリカイタヤ貝」が中国で養殖されて、貝柱として日本に出荷されています。
まとめ
「イタヤ貝」は西日本に生息する「ホタテ貝」に似た二枚貝。
貝殻の放射線状の筋の太さと本数が少なく外見と大きさで「ホタテ貝」と判別可能。
ただし「ホタテ貝」寒冷水域を好むため、本州で自然に生息しているものを見掛ける事はまずないと言えるでしょう。
「イタヤ貝」の食味は悪くないため、「ホタテ貝」の代替食材としてポピュラーです。