「棄権」と「放棄」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「棄権」と「放棄」の違いとは?言葉の違い【3語】

この記事では、「棄権」「放棄」の違いを分かりやすく説明していきます。

「棄権」とは?

「棄権」は、「きけん」と読みます。

漢字で記されたこの言葉を目にすれば分かる事でしょうが、捨てるや退ける等の意味を有する「棄」の漢字に、けんりや力に、はかりといった意味がある「権」の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。

以上の事から「棄権」は、権利を捨てて使用しない事を示すのです。


「放棄」とは?

「放棄」は、「ほうき」と読みます。

漢字で書かれたこの言葉を見れば明らかな事ですが、はなすとかはなつに、自由にさせる等という意味を持つ「放」の漢字に、ほうり出すや打ち捨てるという意味の「棄」の漢字を付け足す事で成立した言葉となっているのです。

だからこそ「放棄」は、責任や権利を投げ捨ててかえりみない事を表します。


「棄権」と「放棄」の違い

「棄権」「放棄」の違いを、分かりやすく解説します。

「棄」の漢字は共通しており、しかもどちらも捨てるという意味を所有しています。

とはいえ表現する意味のニュアンスには違いが見られます。

まず「棄権」は、権利を捨てて、それを使わない事を意味します。

もう一方の「放棄」は、自分の権利等を投げ捨てて、かえりみない事を意味します。

「棄権」の例文

・『迷った末に私は投票を棄権しました』
・『怪我の影響で彼は大会を棄権したのです』

「放棄」の例文

・『父は負債を抱えていたため相続放棄する事にしました』
・『その国は戦争を放棄して中立国である事を宣言したのです』

まとめ

二つの言葉には同じ「棄」の漢字があり、共に捨てるという意味を指し示す言葉です。

ちなみに「棄権」は、権利を捨てて使用しない事を意味します。

対する「放棄」は、資格や権利を投げ捨ててかえりみない事を意味しています。